唐津の仙人
故・橋村孝
橋村作品は頑固なまでに
古唐津の作風を追い求めて
いるものが多くのが特徴です
栞に書かれた先生からのメッセージ
先人たちの遺産とも言える唐津の古窯群。天日でじっくりと乾燥させ、一つ一つが手作りでできたその古窯の煉瓦を再利用し、自らの手で作り上げた唐津・龍福寺の登窯。薪には、能の名曲(観世流十五世清和家元の復曲)「松浦佐用姫」の舞台ともなった「虹の松原」(日本三大松原)の松を使い、古老の昔語りを道しるべに、人手に頼らず、すべてを自らの手で探し求め、採掘してきた当窯の陶土。天日で乾かし、篩った粘土には、どんぐり、シダ、竹、藁、風化長石とすべて自然の結晶とも言える釉薬を掛け、勾配の緩やかな登窯で焼き上げております。すべてを手作業で、古唐津と今唐津への可能性を追い求める日々を送っております。このような私の器ですが、ご愛顧願えれば幸いです。